“ちんじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
椿事89.6%
珍事9.4%
枕侍0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
やがて、車が九段くだんに近い淋しい濠端ほりばたを走っていた時、われわれの姿なき眼は、前方の車上に、実に恐ろしい椿事ちんじを目撃したのである。
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
その年うるう五月五日、咸臨丸かんりんまる無事ぶじ帰朝きちょうし、かん浦賀うらがたっするや、予が家の老僕ろうぼくむかいきたりし時、先生老僕ろうぼくに向い、吾輩わがはい留守中るすちゅう江戸において何か珍事ちんじはなきやと。
夜のお伽も交代で、とくに廉子ばかりを召すとか、権大納言ノ局だけを多く枕侍ちんじさせるというようなことはない。
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)