“たんしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
嘆賞41.7%
歎賞25.0%
歎称16.7%
嘆称8.3%
淡粧8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ついこの間まである意味の嘆賞たんしょうふところにして森本に近づいていたには違ないが、こんな実際問題にまで秘密の打ち合せがあるように見做みなされては、未来をつ青年として大いなる不面目だと感じた。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
私はなぜもつと大勢の人がここへやつて来て、この美しい建築を歎賞たんしょうしないのだらうかと、不思議でならなかつた。私は自分だけに許された特権をひそかに享楽した。
母たち (新字旧仮名) / 神西清(著)
それは彼の大胆不敵さに対する歎称たんしょうであったかも知れない。そういえば彼奴ははじめから終りまで鳴声ひとつ立てなかったじゃないか。私は今はじめてそのことに気づいた。
黒猫 (新字新仮名) / 島木健作(著)
五分間ばかりで四しょうあまりの乳をしぼった。しぼったちちは、高くもりあがったあわが雪のように白く、毛のさきほどのほこりもない。主人はおぼえずみごとな腕前うでまえだと嘆称たんしょうした。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
実際にその咲いている花に対せば淡粧たんしょう美人のごとく、実にその艶美えんび感得かんとくせねばかない的のものである。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)