“たなつもの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
穀物40.0%
40.0%
田物20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
道の左右には柑子かうじの林ありて、その鬱茂せるさま深山みやまの森にも似たるべし。セラの流を渡るときは、垂柳月桂ラウレオの澄める水の面に影を倒せるを見き。荒蕪せる丘陵の間、時にたなつものの長ぜる田圃あり。
田物たなつもの畑物はたつものを供えたうつわも、神仏混淆しんぶつこんこうのチグハグなもので、あたり近所から、借り集めて人寄せに間に合わせるという気分が、豊かに漂うのであります。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)