“たうぢ”の漢字の書き方と例文
語句割合
湯治100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つれ信州しんしう湯治たうぢに參りしが右妻儀は五歳の時人に勾引かどわかされ江戸へまゐりしにはだの守りぶくろに生國は越後高田領のよし書付かきつけ有しゆゑおや對面たいめん致させんとて來りし所途中とちうにて妻を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
旅空の正月とは云つても、時間と金が、ありあまつて湯治たうぢに来てゐる客ではないだけに、二人には、おめでたうと云ひあひながらも、わびしく、つゝましい感情が、心に流れてゐる。
浮雲 (新字旧仮名) / 林芙美子(著)
父は五つになる僕を背負ひ、母は入用いりようの荷物を負うて、青根あをね温泉に湯治たうぢに行つたことがある。青根温泉は蔵王山を越えて行くことも出来るが、そのふもとを縫うて迂回うくわいして行くことも出来る。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)