“ぞうきやま”の漢字の書き方と例文
語句割合
雑木山100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しばらくは路がたいらで、右は雑木山ぞうきやま、左は菜の花の見つづけである。足の下に時々蒲公英たんぽぽを踏みつける。のこぎりのような葉が遠慮なく四方へのして真中に黄色なたまを擁護している。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
此処は西欝々うつうつとした杉山すぎやまと、東若々わかわかとした雑木山ぞうきやまみどりかこまれた田圃で、はるか北手きたてに甲州街道が見えるが、豆人とうじん寸馬すんば遠く人生行路じんせいこうろを見る様で、かえってあたりのしずけさをえる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
宜道がへっついの火を消して飯をむらしている間に、宗助は台所から下りて庭の井戸端いどばたへ出て顔を洗った。鼻の先にはすぐ雑木山ぞうきやまが見えた。そのすその少したいらな所をひらいて、菜園がこしらえてあった。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)