“それほど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
夫程61.1%
其程38.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
養子にく約束のある圓次を邪魔にし、圓次さえなければ末永くお作とたのしめるという了簡に違いない、夫程それほど気にいらないおえいを女房に持たして置くのは気の毒だから
塩原多助一代記 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
如何いかにも済まぬではないか。おッ母さんは夫程それほどに思わぬだろうが、如何どうしても乃公が済まぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
去年——一昨年——一昨々年——あゝ、未だ世の中を其程それほど深く思ひ知らなかつた頃は、噴飯ふきだしたくなるやうな、気楽なことばかり考へて、この大祭日を祝つて居た。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
出稼ぎして諸方を彷徨うろついてゐた方が、ひもじいおもひをしない、寝泊ねどまりする処にも困らない。生れた村には食物くひもの欠乏たりなくてみんな難渋なんじふしてゐるけれど、余処よそ其程それほどでもない。
椋のミハイロ (新字旧仮名) / ボレスワフ・プルス(著)