“せきねん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
昔年71.4%
積年28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そしてこういうことを聞いた。富士川さんは昔年せきねん日本医学史の資料を得ようとして、池田氏の墓にもうでた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
た当年の苦艱くかんかえりみる者なく、そが細君すらもことごとく虚名虚位に恋々れんれんして、昔年せきねん唱えたりし主義も本領も失い果し、一念その身の栄耀えいよう汲々きゅうきゅうとして借金賄賂わいろこれ本職たるの有様となりたれば
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
さて、前年の約束どおり、八月初めには、御地おんちへまかり越え、かねがね振舞うにまかせておいた佐々成政を成敗せいばいして、積年せきねん禍乱からんの地を正して、秩序を明らかにしたいと思う。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いずれにせよ北条幕府としては、こんどこそ一挙に積年せきねんのわずらいを除いて、新たに持明院派からべつな天皇を立て、その統治を一新するに今を絶好な機会としたにちがいない。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)