“すもも”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
93.5%
4.3%
杏桃2.2%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そのうえ、砂糖づけのすもも、桃、なし、まるめろの実が、見ごとにいく皿もならび、にしんの照り焼、とりの蒸し焼はいわずもがな。
すっかり涙で洗われた顔は、新鮮なすもものように紅くなって、十九娘のむせ返るような魅力が何んとも言いようの無い匂いをき散らします。
黄金を浴びる女 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
春になるとお儒者のやうな玄関のまへにあるすももの木が雲のやうに花をつけ、その青白い花がまばゆく日に照されてすーんとした薫があたりにただよふ。
銀の匙 (新字旧仮名) / 中勘助(著)
十丁あまりも往くとまた林がきた。林の入口に別荘風の家が見えて、そのまわりに桃とすももの花が一面に咲いていた。暖かな風が吹いて花の香を送ってきた。
崔書生 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
湖畔の低い丘陵の丸くなめらかな半腹の草原には草花が咲き乱れ、ところどころにすももやりんごらしい白や薄紅の花が、ちょうど粉でも振りかけたように見える。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
ベソを掻き掻き、鄆哥はそこら中にころがり出した梨やすももを籠へ拾いあつめ、あとも見ずに、その日はついに逃げ出してしまった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「お貰いに行くのも結構ですが、今日は二人で遊びましょう。色々の花が咲きました、桜に山吹に小手毬こてまり草に木瓜ぼけすもも木蘭もくらんに、海棠かいどうの花も咲きました」こう云ったのは弁才坊。
南蛮秘話森右近丸 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
雪梨なしを買ってもらいに来たんだよ。——今日はいいすもももあるしさ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
熱血僧ねっけつそう忍剣にんけんは、だんだんと聞いてゆくうちに、その耳朶じだ杏桃すもものように赤くしてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)