杏桃すもも)” の例文
杏桃すももはあまり多く食はなかつた。小さい時にあてられたことを思ひ出して瑪瑙色の色彩には惚々ほれぼれするのであるがあまり手が出なかつた。
熱血僧ねっけつそう忍剣にんけんは、だんだんと聞いてゆくうちに、その耳朶じだ杏桃すもものように赤くしてきた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)