“すいよ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
酔余70.0%
吸寄10.0%
水余10.0%
酔餘10.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
酔余すいよの興にその家の色黒くせこけた無学の下婢かひをこの魚容に押しつけ、結婚せよ、よい縁だ、と傍若無人に勝手にきめて、魚容は大いに迷惑ではあったが
竹青 (新字新仮名) / 太宰治(著)
真蒼まっさお水底みなそこへ、黒くいて、底は知れず、目前めさき押被おっかぶさった大巌おおいわはらへ、ぴたりと船が吸寄すいよせられた。岸は可恐おそろしく水は深い。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
大水は久しくたたえて終に落ちた。万作夫婦も仮小屋を出て、水余すいよの家に帰った。併しお光は帰って来ない。帰らぬ、帰らぬ、今日までもまだ帰らぬ。
漁師の娘 (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
酔餘すいよ揚句あげくに見た一場の悪夢である、と云う風に思いそうとしてみたが、昨日の夕方からの出来事の記憶を、一つ/\気を落ち着けてじっくりと呼び返しつゝ吟味してみると
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)