“しりあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:シリア
語句割合
識合53.3%
尻上20.0%
知合13.3%
心易6.7%
知遇6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
わたしと金永生は元から深い識合しりあいではなかった。彼は続いて去年の暮れのことを思い出した。そのとき一人の同郷生が十円借りに来た。
端午節 (新字新仮名) / 魯迅(著)
しかしこれは自分の問いに答えたのか、別の事を言ったのだかよくわからなかった。ただこの尻上しりあがりに発音した奇妙な言葉が強く耳の底に刻みつけられた。
旅日記から (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
君江は返事にこまって黙ってしまったが、その時ふと、この老人とは女給にならない以前からの知合しりあいで、身の上の事は何も彼も承知している人だから
つゆのあとさき (新字新仮名) / 永井荷風(著)
呼ンデオレノ住居ヲ分ケテ、刀ヲ研ガシテオレモ習ッタ、ソレヨリ刀剣講トイウモノノ事ヲ工夫シテ、相弟子ヤ心易しりあイニ出シテ取出立テ、秀世又ハ細川主税正義、並ビニ美濃部大慶直税
大菩薩峠:40 山科の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼がその女と知遇しりあったのは、ある会合の席上であった。火の気のないビルの一室は煙で濛々もうもうと悲しそうだった。女は赤いマフラをしていた。その眼はビルの窓ガラスのように冷たかった。
火の唇 (新字新仮名) / 原民喜(著)