“しゆちん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
繻珍85.7%
襦珎14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
時計のくさり繻珍しゆちんの帯の上に閃かしたるちゞれ毛の束髪の顔は醜くたけひくき夫人の六尺近き燕尾服の良人の面仰ぎつゝ何やらん甘へたる調子にて物尋ねらるゝ
燕尾服着初めの記 (新字旧仮名) / 徳冨蘆花(著)
それから繻珍しゆちん夏帶なつおびとおめし單衣ひとえ綾絹あやぎぬ蝙蝠傘かふもりがさとを強請ねだられてはせられたが、これは彼の消極的經濟せうきよくてきけいざいに取ツて、預算よさん以外の大支出だいししゆつで、確に一だい打撃だげきであツた。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
祖母おばあさんがしまつて置く金時計をもらつて、そして指輪もこしらへて、巻烟草まきたばこを吸つて、履く物は何がからうな、おいらは下駄より雪駄せつたが好きだから、三枚裏にして襦珎しゆちんの鼻緒といふのを履くよ
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)