“しおから”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
塩辛82.4%
11.8%
汐辛2.9%
鹹辛2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
子供の時にきらいであった塩辛しおからが年取ってから好きになったといって、別に子供の時代の自分に義理を立てて塩辛を割愛するにも及ばないであろう。
読書の今昔 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
第三にあすこの土をめてみると、たしかに少ししおからいような気がすること、とこう云うのですけれども、私はそんなことはどれも証拠しょうこにならないと思います。
茨海小学校 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「叔父さん、言って見せようか」と一郎は岸本の前に立って、「銀に、汐辛しおからに、麦藁むぎわらに、それから赤蜻蛉にサ」
新生 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
海霧ガスの騎行に光が失せて、大喇叭テューバのような潮鳴りが、岬の天地を包み去ろうとするとき、そのところどころの裂目を、鹹辛しおから疾風はやてが吹き過ぎて行くのだが、その風は氷のように冷たく
潜航艇「鷹の城」 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)