“さりとて”の漢字の書き方と例文
カタカナ:サリトテ
語句割合
去迚100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
去迚さりとては恐ろしき次第、これを捨て置く可らずとて、何の手段もなくして唯容易に帝室の名を用ひ、公に帝室保護などゝ唱へて經營する其有樣は
帝室論 (旧字旧仮名) / 福沢諭吉(著)
伊賀いが上野うえのは旧藤堂とうどう侯の領分だが藩政の頃犯状はんじょうあきらかならず、去迚さりとて放還ほうかんも為し難き、俗に行悩ゆきなやみの咎人とがにんある時は、本城ほんじょう伊勢いせ安濃津あのつ差送さしおくるとごう
枯尾花 (新字新仮名) / 関根黙庵(著)
すると、余り遠くでない、去迚さりとて近くでもない何処かで、ポツンポツンと意気ながする。隣のうちく琴をさらっているが、三味線さみせんいてた事はない。それに隣にしては近過ぎる。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)