“ごまめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
田作70.6%
小殿原11.8%
11.8%
乾鯷5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私はいつものとおり、道具を竿につけて、静かに竿を上げ下げしたが、その日はどうしたわけか全く駄目で、田作ごまめほどの小鮎が、二、三尾釣れたばかりであった。
想い出 (新字新仮名) / 佐藤垢石(著)
そのほかに迎年げいねんの支度としては、小殿原ごまめって、煮染にしめを重詰にするくらいなものであった。大晦日おおみそかって、宗助は挨拶あいさつかたがた屋賃を持って、坂井の家に行った。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
温泉宿の二階で、林の家族と一緒に、ごまめ、数の子、乾栗かちぐり、それからぜんに上る数々のもので、屠蘇とそを祝った。年越の晩には、女髪結が遅く部屋々々を廻った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
主人ががら/\いつては引き留めたがるが本當に麥飯と大根とそれから乾鯷ごまめばかり噬つて我慢をしなければならぬから、あてもない濱は早速に去つてしまつた。鰯の頭一つも見えなかつたのである。
浜の冬 (旧字旧仮名) / 長塚節(著)