“こげん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
古諺50.0%
古言25.0%
古賢8.3%
胡元8.3%
誇言8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ふぐを恐ろしがって食わぬ者は、「ふぐは食いたし命は惜しし」の古諺こげんに引っかかって味覚上とんだ損失をしている。
河豚食わぬ非常識 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
抽斎は古文尚書の伝来を信じた人ではないから、これを以て堯の舜に告げたこととなしたのでないことは勿論である。そのこれを尊重したのは、古言こげん古義として尊重したのであろう。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
よって至誠は天をも感ずるとか云う古賢こげんの格言を力にして、折さえ有ればつとめて叔母の機嫌きげんを取ッて見るが、お政は油紙に水を注ぐように、跳付はねつけて而已のみいてさらに取合わず、そして独りでジレている。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
胡元こげん社稷しゃしょくが傾きかけて、これから明が勃興しようとしている頃のことであった。
愛卿伝 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
今、彼が家康にべたことばは、何のかざりも誇言こげんもなく、平凡な頼みに過ぎなかったが、しかし、その淡なる辞句のうちには慈父の大愛というような切実な情愛がこもっていた。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)