“くるまやど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
車宿54.5%
俥宿18.2%
牛車宿9.1%
人力車宿9.1%
輦宿9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
会社の直ぐ筋向うに一軒の車宿くるまやどがあったので、それとなく聞いて見ると、通常こう云う所では後のかゝり合いになるのを恐れて、容易に口を開かないものであるが
支倉事件 (新字新仮名) / 甲賀三郎(著)
息休めの煙草たばこの火と、暗い町のが、うろつく湯気に、ふわふわ消えかかる狐火で、心細く、何処か、自動車、俥宿くるまやどはあるまいかと、また降出ふりだした中を、沼を拾うさぎの次第——古外套はばんですか。
菊あわせ (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
などと、貴人の外出そのままな容態で、近所の牛車宿くるまやどまで、なよかに歩き、そこからいつも、牛車を雇って出かけてゆく。
すぐ、街の牛車宿くるまやどへ、ひとりは走り、べつの者は、六条坊門の中御門家へ、けた。
学校の一軒さきに大きな人力車宿くるまやどがあって、おかんちゃんという、色は黒いがやせがたなキリリとした、きかない気の、少女こむすめでも大人のように気のきいた、あたしのために、あたしの家へよく忘れものや
そこは、邸隅の輦宿くるまやどとよぶ供待ともまち小屋であった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)