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くりいだ
調へ今や/\と待居たり
只今雅樂頭出門との
知せに直此方も
繰出せり酒井家は
斯あらんとは少しも知ず
行列嚴重に來懸る處此方は
御墨附御
短刀の長持を眞先に進ませ下に/\と
制止を
蠅來ればさと
繰出すカメレオンの舌の肉色瞬間に見つ
討取猶三の柵片原町なる
大學が
持場迄此勢ひに
崩れんとする處へ本城より
加勢として
木村長門守重成後藤又兵衞
基次秀頼公の
仰に隨ひ
繰出したりと
讀て彦兵衞
莞爾と
笑ひながら是よりは佐竹樣
大負と成て
御家老衆討死致され佐竹左中將
義宣公も危い處へ佐竹六郎殿
駈付て討死致されたればこそ佐竹樣危き命を