“ぎんぐさり”の漢字の書き方と例文
語句割合
銀鎖100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
安政四年になって銀鎖ぎんぐさり煙草入たばこいれ流行はやった。香以は丸利にあつらえて数十箇を作らせ、取巻一同に与えた。古渡唐桟こわたりとうざんの羽織をそろい為立したてさせて、一同にあたえたのもこの頃である。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
象牙の根附ねつけ銀鎖ぎんぐさり附きたる菖蒲皮しょうぶかわさげ煙草入、駒下駄と云ふこしらへにて、きつかけなしに揚幕より出で、金五郎を呼び止めて意見をし、花道にいきかけたる勘十郎に向ひて、堪忍の歌を繰返し
両座の「山門」評 (新字旧仮名) / 三木竹二(著)
三十前後の小柄な好い男で、素袷すあはせ銀鎖ぎんぐさりの肌守り、腕から背中へ雲龍の刺青ほりものがのぞいて、懷中にはさやのまゝの匕首あひくちが、無抵抗に殺されたことを物語つてをります。