“きんゆう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
僅有50.0%
金融50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
天然を講究する人一草一木のを知り、人事を観察する人一些事一微物の真面目しんめんぼくり、人間心中間一髪かんいっぱつの動機を観る者は絶無にして僅有きんゆうなり。
俳諧大要 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
余は曙覧を論ずるにあたりて実にその褒貶ほうへんに迷えり。もしそれ曙覧の人品性行に至りては磊々落々らいらいらくらく世間の名利に拘束せられず、正を守り義を取り俯仰ふぎょう天地にじざる、けだし絶無僅有きんゆうの人なり。
曙覧の歌 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
しかし、痛手の急性の現われは何といっても、この春財界を襲った未曾有みぞう金融きんゆう恐慌きょうこうで、花どきの終り頃からモラトリアムが施行しこうされた。
金魚撩乱 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
老舖しにせの佛具店で、袈裟けさ法衣ころも、佛壇佛像から、大は釣鐘までも扱ひ、その上、役僧達の金融きんゆうから、上野出入りの商人の取次まで引受けて、巨萬の身上を作つた下谷一番の大町人でした。