“きょうがた”の漢字の書き方と例文
語句割合
京方100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洛中らくちゅう是沙汰これさた。関東一円、奥州まで、愚僧が一山いっさんへも立処たちどころに響いた。いづれも、京方きょうがた御為おんため大慶たいけいに存ぜられる。此とても、お行者のお手柄だ、はて敏捷すばやい。
妖魔の辻占 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
延元元年から元中九年までが五十七年、それから長禄元年までが六十五年、実に百二十二年ものあいだ、ともかくも南朝の流れをみ給うお方が吉野におわして、京方きょうがた対抗たいこうされたのである。
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
京方きょうがた討手うってがこの地方へしのんだとき、どうしても自天王の御座所が分らないので、山また山をさがし求めつつ、一日偶然ぐうぜんこの峡谷へやって来て、ふと渓川たにがわを見ると、川上の方から黄金が流れて来る
吉野葛 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)