“きゅうしゅ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
鳩首68.2%
旧主13.6%
給主9.1%
救主4.5%
舊主4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところへ、何か道誉の打合せが来て、二将は、彼の待つ神社の横の幄舎あくしゃへかくれた。そして出発を目前にしながら、道誉を中心に、鳩首きゅうしゅ、時を移しているふうだった。
私本太平記:05 世の辻の帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
宮内くないも、いまは浪人ろうにんの身であり、まったく弓矢をすてた心ではあるが、北庄城ほくしょうじょうにいたころの友が、かく負軍まけいくさで逃げこんできた姿をみたり、または旧主きゅうしゅほろびる消息しょうそくをつたえられては
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「奥山出雲か鷺坂靱負か、どちらかわからない、二人のうちどちらかが一ノ関と通謀している、それが給主きゅうしゅ(仙台から付けられた与力)の手を経て行われていることに間違いはない」
しかれどもこの人こそ世界の救主きゅうしゅにして神の独子ひとりご人類の王にあらずや、実に然り、霊魂を有する人類には事業に勝る事業あるなり
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
余は実に救主きゅうしゅの贖罪を信ぜず自己の善行にのみ頼むユニテリアンならざるか、伝道医師として有力なる某教師は余を狂人なりとの診断を下せり、余は実に知覚を失いしものなるや
基督信徒のなぐさめ (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
と、気色けしきばむ二人を制しながら、自分の舊主きゅうしゅ三成のことをこんな工合に云うのである。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)