“きちく”の漢字の書き方と例文
語句割合
鬼畜100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
腐れたしかばねきもを冷やし、人間のする鬼畜きちくごうまなこにするうち、度胸もついて参ります、捨鉢すてばちすさびごころも出て参ります、それとともに、今日は人の身、明日はわが上と
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
諸戸の想像した通りだとすれば、彼の父の丈五郎は、その身体しんたいの醜さに輪をかけた鬼畜きちくである。世に比類なき極重悪人である。悪業成就じょうじゅの為には恩愛の情なぞを顧るいとまはないであろう。
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
それは何んと、長襦袢ながじゆばんを踏みはだけた寢亂れ姿、髮が少し亂れて、銀簪ぎんかんざしを振り冠つた青い顏——あゐを塗つたやうな鬼畜きちくの顏——まぎれもない、内儀のお輝の血にかわく、物凄い顏だつたのです。