“かたかご”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
堅香子50.0%
片籠50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「もののふの八十やそをとめ等がみまがふ寺井てらゐのうへの堅香子かたかごの花」、巻十九(四一九三)に、「ほととぎす鳴く羽触はぶりにも散りにけり盛過ぐらし藤浪の花」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
もののふの八十やそをとめまが寺井てらゐうへ堅香子かたかごはな 〔巻十九・四一四三〕 大伴家持
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
大伴家持作、堅香子かたかご草の花をぢ折る歌一首という題詞がある。堅香子は山慈姑かたくりで薄紫の花咲き、根から澱粉でんぷんの上品を得る。寺に泉のくところがあって、そのほとりに堅香子の花が咲いている。
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
それで民子は、例のたすきに前掛姿で麻裏草履という支度。二人が一斗笊一個宛ひとつずつを持ち、僕が別にばんニョ片籠かたかご天秤てんびんとを肩にして出掛ける。民子が跡から菅笠すげがさかむって出ると、母が笑声で呼びかける。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)