“かいひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
開扉44.4%
海彼22.2%
海肥11.1%
開被11.1%
魁肥11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何と、こんな中へ開扉かいひが頼まれますものですか。
河伯令嬢 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ちょうど今午睡ごすいから覚めたダアワは僕を散歩につれ出そうとしている。では万里ばんり海彼かいひにいる君の幸福を祈ると共に、一まずこの手紙も終ることにしよう。
第四の夫から (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
そこから蘇木そぼく胡椒こしょうの類をあがない取って、これを中朝ちゅうちょうに貢献したという代償物は、いわゆる海肥かいひすなわち宝貝以外にはあったとも思われぬから、それを運んだのもまたこの島の船であったろう。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
不幸な托送貨物は、行先不明であちこちで積替えされ、七カ月後に不審を抱かれて開被かいひされた。
青髯二百八十三人の妻 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
胡麻塩羅紗ごましほらしやの地厚なる二重外套にじゆうまわしまとへる魁肥かいひの老紳士は悠然ゆうぜんとして入来いりきたりしが、内の光景ありさまを見るとひとしく胸悪き色はつとそのおもてでぬ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)