“おいたち”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
生立64.3%
生長35.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
何時いつも編年体であって其人物の生立おいたちから筆を立てゝ、事実を順序正しく書くものですから、最初から悪人、善人、盗賊と知れて了って、読者を次へ/\と引く力が無い。
探偵物語の処女作 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
お雪はまだ其本名をも其生立おいたちをも、問われないままに、打明うちあける機会に遇わなかった。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
お紺婆の養女で有ったと云うよりも猶以前に何等かの生長おいたちがなくては成らぬ、何うやら其の成長から語る積りらしい、権田時介も余と同じく傾聴して居る
幽霊塔 (新字新仮名) / 黒岩涙香(著)
珠運しゅうんもとよりまずしきにはれても、加茂川かもがわの水柔らかなる所に生長おいたちはじめて野越え山越えのつらきを覚えし草枕くさまくら
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)