“うちあお”の漢字の書き方と例文
語句割合
打仰100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それほど由緒ゆかりのない建築もまたはそれほど年経としへぬ樹木とても何とはなく奥床おくゆかしくまた悲しく打仰うちあおがれるのである。
庵室あんじつから打仰うちあおぐ、石の階子はしごこずえにかかって、御堂みどうは屋根のみ浮いたよう、緑の雲にふっくりと沈んで、山のすその、えんに迫って萌葱もえぎなれば、あまさが蚊帳かやの外に、たれ待つとしもなき二人
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
怪異なる鬼瓦おにがわらを起点として奔流の如く傾斜する寺院の瓦屋根はこれを下から打仰うちあおぐ時も、あるいはこれを上から見下みおろす時も共に言うべからざる爽快の感をもよおさせる。