“いくつき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
幾月93.3%
何月6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
七年幾月いくつきの其の日はじめて、世界を代へた天竺てんじく蕃蛇剌馬ばんじゃらあまん黄昏たそがれに、緋の色した鸚鵡おうむの口から、同じことばを聞いたので、身を投臥なげふして泣いた、と言ひます。
印度更紗 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
幾月いくつきも、幾年いくとしもたちましたけれど、おとこは、わすれたものか、ともだちのいえへあずけたりにゆきませんでした。
ある男と無花果 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「こうして食物が出来たからには、僕達は何も絶望してしまうことはないよ。百に一つ、まぐれ当りで外に出られるものなら、九十九へんまで、無駄に歩いて見ようじゃないか、何日かかろうとも、何月いくつきかかろうとも」
孤島の鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)