“あのとき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
彼時75.0%
那時12.5%
或時12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼時あのときにもう夫は覚期かくごして居ることが有つたらしい——信州の小春は好いの、今度の旅行は面白からうの、土産みやげはしつかり持つて帰るから家へ行つて待つて居れの
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
『何故那時あのとき、私はアノ人の背後うしろに隠れたらう?』恁う智恵子は自分に問うて見る。我知らず顔が紅くなる。
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
……然うぢやないか、山内さん。俺は那時あのとき奈何どうしてもバイロンを死なしたくなかつた。彼にして死なずんばだな。山内さん、甚麽どんな偉い事をして呉れたか知れないぢやないか! それを
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
お勢をするのがいやになってと或時あのときは思いはしたようなものの、考えて見ればそれも可笑おかしい。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)