“あごづえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
頤杖71.4%
顎杖28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
対手あいてがソレ者と心安だてに頤杖あごづえついて見上げる顔を、あたかもそれ、わか遊女おいらん初会惚しょかいぼれを洞察するという目色めつきせた頬をふッくりと、すごいが優しらしい笑を含んでじっなが
式部小路 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
頤杖あごづえした縁側の目のさきに、しかき贈物を置いて、別にこころにも留めない風で、滝太郎はモウセンゴケを載せた手巾ハンケチの先を——ここに耳を引張ひっぱるべき猟犬も居ないから——つまんでは引きながら
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
客はなく、さっきの酌婦がひとり、卓に顎杖あごづえをついてうつらうつらとしていた。物憂く眼を開いた。
狂い凧 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
八五郎は拳固を顎杖あごづえにして、納まらない顔をするのでした。
銭形平次捕物控:239 群盗 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)