“あくど”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
悪毒25.0%
冗繁12.5%
悪土12.5%
悪戸12.5%
悪醇12.5%
惡毒12.5%
飽土12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ベンヺ あのやうな冗繁あくどいことは最早もう流行はやらぬ。肩飾かたかけ目飾めかくしをしたキューピッドに彩色さいしきした韃靼形だったんがた小弓こゆみたせて、案山子かゞしのやうに、娘達むすめたち追𢌞おひまはさするのは最早もうふるい。
よほど変則ない立ちに今日こんにちまでまぎれていたものが、悪土あくどの中からを吹いたのだ。
鳴門秘帖:01 上方の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
歴史を振り返れば、僻陬へきすうのこの国にもかつてあった窯の名を二、三は数え得るであろう。十数年前までは弘前在ひろさきざい悪戸あくど窯があった。色は寒いが、並釉に白の「いっちん」で見事な絵を描いた。
現在の日本民窯 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
お今の若々しい束髪姿が、そんな時の浅井の心に、悪醇あくどい色にただれた目に映る、蒼いものか何ぞのように、描かれていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
艶もなく胡粉ごふんのやうに眞つ白に塗りつけたおしろいが、派出な友禪の着物の胸元に惡毒あくどい色彩を調和させて、猶一層この女を奇麗に見せてゐた。鼻が眞つ直ぐに高くて口許がぽつつりと小さかつた。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
常陸真壁まかべ谷貝やがい村大字上谷貝字飽土あくどは飽満の意を取り、さらに秩父の荒川に沿う秩父郡大田村大字小柱字肥土あくつに至ってはまったく発音と離れてしまった。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)