“あかおけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
閼伽桶66.7%
漏水桶8.3%
閼迦桶8.3%
阿枷桶8.3%
阿迦桶8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寺男が閼伽桶あかおけと線香とをもってきて、墓のこけはらっている間、私たちは墓から数歩退いて、あらためて墓地全体をみやった。
花を持てる女 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
船頭宿の常式じょうしきどおり、帆綱や漏水桶あかおけや油灯などが乱雑につみあげられた広い土間からすぐ二十畳ばかりの框座敷になり、二カ所に大きな囲炉裏いろりが切ってある。
顎十郎捕物帳:13 遠島船 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
暫くすると、閼迦桶あかおけを片手に持つた母親は、その庫裡から出て来た。右の手の線香から烟が静かに颺つてゐるのが見えた。
草みち (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
で、手にかかえていた阿枷桶あかおけをさしおくと、それに導かれて来た、塗笠におもてを隠した人柄のある一人のさむらい。
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
暗くじめじめした、かなり広い土間に、茣蓙ござを敷いた腰掛が並び、壁によせて、しおれた菊や、しきみや、阿迦桶あかおけなどが見える。
夕靄の中 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)