私は、呑んべえであるから、酒の肴にはいつも苦労する。うるか、惣太鰹の腸の叩き。まぐろのいすご、鱸の腹膜、このわた、からすみ、蜂の子、鮭の生卵、鰡の臍、岩魚の胃袋、河豚の白精など、舌に溶け込むようなおいしい肴の味を想い出しては、小盃の縁をなめ …
| 著者 | 佐藤垢石 |
| ジャンル | 芸術・美術 > スポーツ・体育 > 釣魚 遊猟 |
| ジャンル | 文学 > 日本文学 > 評論 エッセイ 随筆 |
| 初出 | 「釣趣戯書」三省堂、1942(昭和17)年 |
| 文字種別 | 新字新仮名 |
| 読書目安時間 | 約7分(500文字/分) |
| 朗読目安時間 | 約12分(300文字/分) |