文章ぶんしやう)” の例文
その文章ぶんしやうも如何にもすつきりと垢脱あかぬけがして居て、讀んで居ては、實に氣持きもちいものですが、とくに氏の長所である心理描寫しんりべうしやといふ點に就て云へば
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
けてこゝに、がたりびしりは、文章ぶんしやうさえで、つゑおと物凄ものすごみゝひゞく。なか/\くちつてもあぢこゑせぬ。
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
子心こごヽろにも義理ぎりかれてかなかちて胡亂胡亂うろうろするを、さとしいろ/\にたのみて此度このたびふうぶみに、あらんかぎりの言葉ことば如何いかきけん、文章ぶんしやう艶麗えんれい評判ひやうばんをとこなりしが。
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
この人はなんでも十三四のころから読売新聞よみうりしんぶん寄書きしよしてたので、文章ぶんしやうを見た目でこの人をると、まるうそのやうなおもひがしました、のち巌谷いはや初対面しよたいめんの時の事を言出いひだして
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
文章ぶんしやう章句しやうくにおいても往々わう/\生硬せいかう惡譯あくやくがあつて、はなはだしきはなんことやらからぬのがある。
国語尊重 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
口惜くやしかつたら不足ふそくひたまへ。それともこの文章ぶんしやうぼく今夜こんやまくらもとへいてくから、これでわるかつたら、どういたがいいか、ひとつそれをぼくをしへてくれたまへ。
「三つの宝」序に代へて (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
けだし芭蕉の盆石ぼんせきが孔夫子の泰山たいさんに似たるをいふなり。芭蕉かつて駔儈そくわいふう軽薄けいはくしふ少しもなかりしは吟咏ぎんえい文章ぶんしやうにてもしらる。此翁は其角がいひしごとく人の推慕すゐぼする事今に於も不可思議ふかしぎ奇人きじんなり。
けだし芭蕉の盆石ぼんせきが孔夫子の泰山たいさんに似たるをいふなり。芭蕉かつて駔儈そくわいふう軽薄けいはくしふ少しもなかりしは吟咏ぎんえい文章ぶんしやうにてもしらる。此翁は其角がいひしごとく人の推慕すゐぼする事今に於も不可思議ふかしぎ奇人きじんなり。
是非ぜひ一読いちどくして批評ひゝやうをしてくれと言つて百五六中まいも有る一冊いつさつ草稿そうかうわたしに見せたのでありました、の小説はアルフレツド大王だいわう事蹟じせき仕組しくんだもので文章ぶんしやう馬琴ばきんまなんで、実にく出来て
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
もつと上手じやうずえんずるのをいたら、はなし呼吸こきふと、こゑ調子てうしで、きやくをうまく引入ひきいれるかもれぬが、こゝでは随筆ずゐひつ文章ぶんしやういたのと、筆記本ひつきぼん言語げんごのまゝしるしたものとを比較ひかくして、おなじ言葉ことばながら
怪力 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)