“みこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ミコ
語句割合
巫女35.6%
御子16.3%
見込9.0%
皇子8.7%
巫子5.2%
神巫3.1%
神子3.1%
見越3.1%
2.8%
2.8%
1.4%
魅込1.4%
王子1.0%
太子1.0%
0.7%
女巫0.7%
神女0.7%
親王0.7%
三子0.3%
0.3%
巫人0.3%
巫祝0.3%
御皇子0.3%
爾子0.3%
王女0.3%
見当0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
老いたる義政をめぐつて美貌の能若衆と美しい巫女みことが演じる死のドラマ『中世』は、終戰の年に書かれてゐる。暗鬱と瑰麗くわいれいの綾織り。
ゆらい後醍醐には、ご壮年からもう、大きな御子みこが多かった。生涯を通じては、三十人をこえる皇子や内親王もあったのである。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし、月きふの上る見込みこみもなかつたし、ボオナスもるばかりの上に、質屋しちやちかしい友だちからの融通ゆうづうもさうさうきりなしとはかなかつた。
(旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
「やすみしし吾大王おほきみ、高耀ひか皇子みこきいます大殿おほとのの上に、ひさかたの天伝あまづたひ来る、雪じもの往きかよひつつ、いや常世とこよまで」
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
香央は、このうえなお娘の幸福を神に祈るために、巫子みこ祝部はふりべをあつめて、神前に御湯みゆをそなえる御釜祓みかまばらいの神事をとり行なった。
神巫みこかと思う、色の白い、もみはかまのお嬢さんが、祭の露店に売っている……山葡萄やまぶどうの、黒いほどな紫の実を下すって——お帰んなさい、水で冷すのですよ。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ついでに言うがブンジは梵志ぼんしすなわち後の虚無僧こむそうのことで、梵志がもらっていた屋敷のことであろう。波多垣内がいち神子みこ垣内の類は中国辺に多い。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
碧潭へきたん一脈いちみやくらんきて、ゆかしきうすものかげむとおぼえしは、とし庄屋しやうやもりでて、背後うしろなる岨道そばみちとほひとの、ふとたゝずみて見越みこしたんなる。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何も体裁を言うには当らない、ぶちまけて言えば、馬鹿な、糸七は……狐狸こりとは言うまい——あたりを海洋に変えた霧にみこまれそうになったのであろう、そうらしい……
遺稿:02 遺稿 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
その六の卷なるエネエアスがキユメエのみこに導かれて地獄に往くくだりに至りて、我はその面白さに感ずること常に超えたり。こはダンテの詩に似たるがためなり。
また丸邇わにの臣の祖先のヒコクニオケツの命の妹のオケツ姫の命と結婚してお生みになつた御子はヒコイマスのみこお一方です。
旦那様は、魅込みこまれてらっしゃる! 恐ろしいこんだ……恐ろしいこんだ! 旦那だんな様、決していらっしゃっちゃなりましねえ……命はごぜいましねえ!
墓が呼んでいる (新字新仮名) / 橘外男(著)
ここにその隼人に詔りたまはく、「今日大臣とおやうきの酒を飮まむとす」と詔りたまひて、共に飮む時に、おもを隱す大まり一七にそのたてまつれる酒を盛りき。ここに王子みこまづ飮みたまひて、隼人後に飮む。
皇朝くわうてうの昔、七〇誉田ほんだの天皇、兄の皇子みこ七一大鷦鷯おほさざききみをおきて、すゑ皇子みこ七二菟道うぢきみ七三日嗣ひつぎ太子みことなし給ふ。天皇崩御かみがくれ給ひては、兄弟はらからゆづりて位にのぼり給はず。
庚午かのえうま、皇子大津を訳語田をさだいへ賜死みまからしむ。時に年廿四。妃皇女山辺みめひめみこやまべみくしくだ徒跣すあしにして、奔赴はしりゆきてともにしぬ。見るひと歔欷なげく。皇子大津は天渟中原瀛真人あまのぬなかはらおきのまひと天皇(天武天皇)の第三みこなり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
また西アフリカのホイダー市には、近世まで大蛇をまつり年々クラブを持てる女巫みこ隊出て美女を捕え神にめあわす。
白衣びやくえの 神女みこは くちびるが あか
秋の瞳 (新字旧仮名) / 八木重吉(著)
尽きせぬ親王みこのみうらみに
鎌倉 (新字新仮名) / 芳賀矢一(著)
俺の下に女の子でも生れたら、おやじは三子みことでも名づけるつもりだったのだろうか。女は生れなかった。
いやな感じ (新字新仮名) / 高見順(著)
天皇既に崩りまして、日續知らしめすべき王ましまさず。かれ品太ほむだの天皇五世いつつぎみこ袁本杼をほどの命を近つ淡海の國より上りまさしめて、手白髮たしらがの命に合はせて、天の下を授けまつりき。
巫人みこの一群が丸き輪をなし、聖歌を歌いながら躍っていても、眠ったお前達には何も見えまい。
レモンの花の咲く丘へ (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
巫祝みこに託して、神詠の御答えに
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
今上第一の御皇子みこにましまし、梨本御門跡なしのもとごもんぜきとならせたまい、つづいて比叡山延暦寺の、天台座主ざすすわらせられたまいし、尊雲法親王様におかせられては、二度目の座主をおめあそばされ
あさひの鎧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
我はめぐらむ、天の淑女よ、汝爾子みこのあとを逐ひゆき、至高球いとたかききうをして、汝のこれに入るにより、いよ/\聖ならしむるまで。 一〇六—一〇八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
姉の腹には山辺ノ王女みこが生まれ、妹は穂積ノきみを生んで、それぞれことし五つと三つになる。
鸚鵡:『白鳳』第二部 (新字旧仮名) / 神西清(著)
本庁では琉球か朝鮮の人間の犯行だと見当みこんでいるし、洲崎署では区内の前科者の仕業だとにらんでいる。
金狼 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)