“白衣”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
びゃくえ58.4%
びやくえ13.9%
びゃくい7.9%
はくい6.9%
はくえ4.0%
びやくい3.0%
きもの1.0%
しろきころも1.0%
しろぎぬ1.0%
しろぬの1.0%
シロムク1.0%
バーナス1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
光子さんは観音さんのポーズするのに、なんぞ白衣びゃくえの代りになるような白い布がほしいいうのんで、ベッドのシーツがしました。
(新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
さうして、翌日の出立に、源右衞門の家の勢揃ひへ眞ツ先きに行つたのは文吾で、白衣びやくえに脚絆甲掛けの姿が可愛らしかつた。
石川五右衛門の生立 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
うがはやいか、おじいさんの白衣びゃくい姿すがたはぷいとけむりのようにえて、わたくしはただひとりポッネンと、この閑寂かんじゃく景色けしきなかのこされました。
而して駒ヶ嶽登臨の客は多くこの地よりするを以て、夏時かじ白衣はくい行者ぎやうじや陸續としてくびすを接し、旅亭は人を以てうづめらるゝと聞く。
秋の岐蘇路 (旧字旧仮名) / 田山花袋(著)
白衣はくえはかま股立もゝだちを取つて、五しきたすきを掛け、白鉢卷に身を固めて、薙刀なぎなたを打ち振りつゝ、をどり露拂つゆはらひをつとめるのは、小池に取つてむづかしいわざでもなく、二三日の稽古けいこで十分であつた。
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
うは鬚のはねた若いのが、洋服の上に白衣びやくいをつけて、忙しさうにしてゐたのを見た。それがお鳥の好きな醫學士だらうと思はれた。
泡鳴五部作:05 憑き物 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
やったものだから困るといって、今この通り、白衣きもの納経のうきょうを置いて行って、お寺さんへ納めてくんろといいながら、浜の方さ、行ってしまっただよ
千ヶ寺詣 (新字新仮名) / 北村四海(著)
また汝の兄弟は、白衣しろきころものことを述べしところにて、さらにつまびらかにこの默示をわれらにあらはす。 九四—九六
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
そこで、この白衣しろぎぬの女はどこから来るのだろうということが、第一に店の者の疑問となった。
白衣しろぬのが二ところばかり巻いてあった。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
次は八月の一日で、江戸時代になつても、吉原の遊女は、八朔ハツサクコロモがへと言うて、白衣シロムクを着た。古いものいみ生活の遺風が、こんな形となつて残つたのである。此外には、九月九日もさうであつた。
アラビヤ兵の白衣バーナスが点々とみえていたのが、眼隠しをされ、まっ暗になる。男は、彼を自動車にのせ、一時間ばかり運んでいった。やがて、家らしいものに着くと、眼隠しをとられる。
人外魔境:10 地軸二万哩 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)