“なん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナン
語句割合
83.4%
7.2%
1.4%
1.2%
1.1%
0.8%
0.3%
0.3%
何事0.3%
何品0.3%
如何0.3%
0.3%
批難0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
0.2%
何病0.2%
何等0.2%
何者0.2%
南無0.2%
0.2%
失礼0.2%
0.2%
0.2%
甚麼0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
然れどもつひに交合は必然に産児を伴ふ以上、男子には冒険でもなんでもなけれど、女人には常に生死をする冒険たるをまぬかれざるべし。
娼婦美と冒険 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
と、たちどころに、御座ぎょざをめぐる人々の間から、ここを不安とする説が出た。余りに、山奥すぎて、糧道のなんすらあるというのである。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
こまねぎて居たりしが彼浪人め一文貰もんもらひの身分にてわづか二三日の中に十三兩と云金子の出來樣はずなし融通ゆうづうせし金なりと云ともなんぞ袖乞に十兩からの金子を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いよいよお嫁合よめあわせの時刻じこくになると、その支度したく出来できたお座敷ざしきへ、いちばん上のにいさんから次男じなんなん順々じゅんじゅんにおよめさんをれてすわりました。
鉢かつぎ (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
そして云うまでもなくこの子供部の中に朝鮮の子供でもいたならば、私は強いてでも自分をなんと呼ぶように主張したであろうと自ら弁明もしていた。
光の中に (新字新仮名) / 金史良(著)
(ヨゼツフは童貞女の夫にして耶蘇の義父なり。)なんぞ薔薇を摘まざる、その凋落てうらくせざるひまに。
云聞いひきかせければ十兵衞は又間違まちがひの品が出たかとて家主同道にて下谷の自身番へ來りしかば早速呼出よびいだし原田は十兵衞に向ひ去月中きよげつぢうなんぢが宿にて此治助が脇差を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「君のとこなんぼとれた。」——健は冷たく、別なことを云った。
不在地主 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
そんなにして自家に独りでいても何事なんにも手に付かないし、そうかと言って出歩いても心は少しも落着かない。それで、またしても自動電話に入ってお宮の処に電話を掛けて見る。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
其処の角には勧工場くわんこうばと云つて何品なんでも売る所があるし、右へ行くと三丁目の電車、左へ行くと赤門の前——赤門といへば大学のこつてすよ、それ、日本一の学校、名前位は聞いた事があるんでせうさ。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
如何なんとなれば尊王論の本尊といわるるの高山彦九郎、蒲生君平の如きは、『太平記』を読んで感奮したというのでありますが、『太平記』は戦乱時代、乱離動揺常なき時代の記事であるから
流れ行く歴史の動力 (新字新仮名) / 津田左右吉(著)
なん武器ぶきなどのさふらふべき
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
見るに足らぬと其方で思はば汝が手筋も知れてある、大方高の知れた塔建たぬ前から眼にうつつて気の毒ながら批難なんもある、既堪忍の緒も断れたり、卑劣きたな返報かへしは為まいなれど源太が烈しい意趣返報は
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
八五郎のなんがい顎はこの辺までよく売れております。
しかるに奸臣かんしん斉泰せいたい黄子澄こうしちょう、禍心を包蔵し、しゅくはくけいべんの五弟、数年ならずして、並びに削奪さくだつせられぬ、はくもっともあわれむべし、闔室こうしつみずからく、聖仁かみに在り、なんなんこれに忍ばん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
この説をす、人必ず予の過情を疑わんも、後二十余年にしてまさに其の知言にして、せいに許す者のあらざるを信ずべき也。しかりといえども予の生に許すところの者、なんぞ独り文のみならんやと。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
殺せしやあまりと言へば恩知らずにつく仕方しかたなりサア尋常じんじやう白状はくじやうされよと云ひければ段右衞門輾々から/\打笑うちわらなんぢ女の分際ぶんざいとして何をしるべきや三五郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
十分に遣過やりすごうしろの方より物をも云ず切掛しに三五郎も豪氣さるものなれば飛退とびのきさまに拔合せ汝れ重四郎めなんぢや惡事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「だから誰もそうはならないとは申しませんよ。そりゃお前さんの勝手だから、教師になと車夫くるまひきになと何になとおなんなさるが宜いのサ」
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
お勢が笑らいながら「そんなに真面目まじめにおなんなさるとこうるからいい」とくすぐりに懸ッたその手頭てさきを払らい除けて文三が熱気やっきとなり
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
「衰弱を感じますか。寝汗はどうです……朝、明け方にはげしい咳が出るようなことがありませんか……御両親はお達者ですか。うむ、何病なんでお亡くなりでしたかね……」
誤診 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)
見ると、何等なんの記憶に苦むということも無いような顔付をして、乳呑児の頭の方へ無心に母らしい手を延ばしながら、静かに横に成っていた。三吉は燭台しょくだいを妻の寝顔に寄せた。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「あれは何者なんだ?」
贋物 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
「経文を唱えて下せえ、入って来たわ、南無なんまいだ、なんまいだ。」
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
わたしの後継者ら——とちょうなん喃と語らっている復讐的の姿を、愉快な心持ちでひと目見たいと思って探し求めた。
こう申しちゃ失礼なんですが、わしらの暮らしは、とんと蜘蛛みたようで、——日の目もろくろく拝めませんですよ。一張羅のお仕著せだって、鼠公ねずこうに食われる始末で。
国歩艱難かんなんにして策いまらず、身を忘れいささ野芹やきんの誠を献ず。才うとく万事人望にたがい、徳薄く多年世情にそむく。皎月こうげつの門前にたれか石を折り、芳梅の籬外りがいなんえいを斬る。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
なんもちゐん 空言を用ゐるを。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
さらに甚麼なんの死生かあらん
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
しかるに奸臣かんしん斉泰せいたい黄子澄こうしちょう、禍心を包蔵し、しゅくはくけいべんの五弟、数年ならずして、並びに削奪さくだつせられぬ、はくもっともあわれむべし、闔室こうしつみずからく、聖仁かみに在り、なんなんこれに忍ばん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
ただそれ識見は如何いかに深く人事の細微に通じ広く世間の状勢を知り人心の転化を究め性情の奥秘を悟るに非ればなんぞ以て時世遠く隔り状況遥に異れる史上の真相を観破し得んや。
史論の流行 (新字旧仮名) / 津田左右吉(著)
みんの徳 なんしゅうゆずらん。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
郢人那得苦追尋 郢人えいひとなんしきり追尋ついじんするを得ん(『景徳伝燈録』巻七大梅法常章)
僧堂教育論 (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)