なん)” の例文
顔淵季路きろ侍す。子曰く、なんぞ各なんじの志を言わざると。子路曰く、願わくは車馬衣軽裘けいきゅう、朋友と共にし、之をやぶりてうらみ無からんと。
論語物語 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
(ヨゼツフは童貞女の夫にして耶蘇の義父なり。)なんぞ薔薇を摘まざる、その凋落てうらくせざるひまに。
叔齊しゆくせいまたつをがへんぜずしてこれのがる。國人こくじん其中子そのちうしつ。ここおいて、伯夷はくい叔齊しゆくせい(二五)西伯昌せいはくしやうらうやしなふとき、(曰ク)『なんいてせざる』と。いたるにおよんで西伯せいはくしゆつす。
縈繞えいじょうそうにわかにこれを解かしむ、血流数升、白これをあやしみ、ついに紙帖中に封じ、衣箱内にかくす、一日客を送りて滻水に至る、出して諸客に示す、客曰く、なんぞ水を以てこれを試さざる
ひさごや瓢やわれ汝を愛す、汝かつて愛すがん氏の賢を、陋巷ろうかうに追随して楽しみを改めず、なんぞ美禄を得て天年を終らざる、天寿命あり汝の力にあらず、功名また驥尾きびに付す、瓢や瓢やわれ汝を愛す
新潮記 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)