“なに”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナニ
語句割合
何92.6%
何事1.8%
何物1.6%
何故0.8%
奚0.8%
何者0.5%
何品0.3%
何炭0.3%
何等0.3%
垂0.3%
小禽0.3%
猿0.3%
甚麽0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、困(こま)ってべそをかきました。するうち、ふと何(なに)か思(おも)いついたとみえて、いきなりお重箱(じゅうばこ)をかかえて、本堂(ほんどう)へ駆(か)け出(だ)して行きました。
和尚さんと小僧 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
家を中心にして一生の計画(はかりごと)を立てようという人と、先ず屋(うち)の外に出てそれから何事(なに)か為(し)ようという人と、この二人の友達はやがて公園内の茶店(さてん)へ入った。
並木 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
眩(まばゆ)い許りの戸外(そと)の明るさに慣れた眼には、人一人居ない此室(ここ)の暗さは土窟(つちあな)にでも入つた様で、暫しは何物(なに)も見えず、グラ/\と眩暈(めまひ)がしさうになつたので
鳥影 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
正太は何故(なに)とも得ぞ解きがたく、烟のうちにあるやうにてお前はどうしても変てこだよ、そんな事を言ふ筈(はづ)は無いに、可怪(をか)しい人だね、とこれはいささか口惜(くちを)しき思ひに
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
〈同の上疏するや、馬を策(むちう)ち出(い)づ、馬地に伏して起たず、同咆して曰く、われ死を畏れず、爾(なんじ)奚(なに)する者ぞ、馬なお盤辟(ばんぺき)再四して行く、同死して馬長号数声してまた死す〉(『大清一統志』一九九)。
何(な)んだ……お美那(みな)や何者(なに)か表(おもて)で言つてるぜ。
どの女の葛籠(つづら)には麻布(ぬの)がどれだけ入つてゐるとか、また堅気な男が祭りに衣類なり家財なりの何品(なに)をいつたい酒場へ抵当(かた)に置いたとかいふことを、細大漏らさず知つてゐる。
「何炭(なに)を盗られたの」とお徳は執着(しゅうね)くお源を見ながら聞いた。
竹の木戸 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
ここにおいて文殊師利(もんじゅしり)、維摩詰(ゆいまきつ)に問う。我ら各自(みなみな)説き自(おわ)れり。仁者(きみ)、まさに説くべし。何等(なに)をかこれ菩薩、入(にゅう)不二法門という。時に、維摩、黙然言(ことば)なし。文殊師利嘆じて曰く善哉(よきかな)善哉。
仏教人生読本 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
寡婦言う、我はこれ族姓にして年は盛りの時に在り、礼儀備(つぶ)さに挙がりて財宝多饒なり。大徳の為に給事せんと欲す。まさに願うべき所、垂(なに)とぞして納められよと。
「ほう、ほう、見る間(ま)に、中洲(なかす)の葭(よし)がかくれた。あれ、庭の池で小禽(なに)か鳴いているわい。」
朱絃舎浜子 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
ね、洋服で片膝立てたのは変なものね、親仁様、自分で名告(なの)った天狗より、桃を持たしたい、大(おおき)な猿(なに)かに見えた事。
噫、羨望すべきのみと。余既に耳順、自ら謂えり這老耄矣、蒲柳の質甚麽(なに)をなすにか堪えんと。今指を屈するに已に二十年に垂(なんな)んとす。
洪川禅師のことども (新字新仮名) / 鈴木大拙(著)