“いずれ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
32.4%
20.6%
孰方14.7%
何方11.8%
何処5.9%
什麼2.9%
何等2.9%
早晩2.9%
那家2.9%
那箇2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
または正保二年といい、いずれが真であるかは判じ兼ねるが、この時既に黒薙川附近まで探られたものであることはうたがいを容れない。
黒部峡谷 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
その何人なんぴとの手になり、またいずれの辺より出でたる云々の詮索は、無益の論なりとの説もあらんなれども、鄙見ひけんをもってすれば決して然らず。
読倫理教科書 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
孰方いずれにしてもそうした方が自分達も安心であるし、本家も同様であると信ずる、あなた方にしたって、胸に何の曇りもないところを写真で一目瞭然りょうぜんと示された方が
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
と帽子を取って目深にかぶり、戸外おもてへ出づればかの男は、何方いずれへ行きけん影も無し。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「深夜と申し殊には厳寒、女乗り物を担がれて方々は何処いずれへ参らるかな?」
紅白縮緬組 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
(勇猛に)什麼いずれの処より来る?
上海游記 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
作家が何等いずれか説を建て、それが不幸にも間違っていたり、あるいはひどく古かったり、乃至ないしは他人に反感を持たれたり、そんなようなことがあった場合、早速作家は裏を見られ、かなえの軽重を問われるので
大衆文芸問答 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
知っていなかったとすれば尚おのこと、知られたくなかったのだが、う斯う突き止められた上に、悪戯いたずら岡妬おかやきの強い人間と来ているから、此の形勢では早晩いずれ何とかずにはいまい。
別れたる妻に送る手紙 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
し高麗をかえすことを肯んぜずば、俺、兵を起こし来たって厮殺せむ。那家いずれが勝敗するかを看よ
岷山の隠士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
浮きたる方こそ樹末こずえなれ、根の方は木理きのめつみて自然おのずと重ければ下に沈むなりと答へけるに、天神はまた同じやうなる牝馬めうま二匹をゆびさして、那箇いずれが母か那箇が子か、と詰り問ひぬ。
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)