“で”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:デ
語句割合
出83.1%
手7.5%
大1.5%
卒0.7%
能0.7%
現0.7%
捏0.5%
照0.5%
生0.4%
産0.4%
発0.4%
載0.3%
出演0.3%
勤0.3%
出京0.2%
出身0.2%
外出0.2%
太0.2%
進0.2%
上京0.1%
乗0.1%
出勤0.1%
出漁0.1%
出獄0.1%
出現0.1%
卒業0.1%
巨0.1%
抱0.1%
掲0.1%
昇0.1%
発生0.1%
製作0.1%
邂0.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
が、道行(みちゆき)にしろ、喧嘩(けんくわ)にしろ、其(そ)の出(で)て来(き)た処(ところ)が、遁(に)げるにも忍(しの)んで出(で)るにも、背後(うしろ)に、村(むら)、里(さと)、松並木(まつなみき)、畷(なはて)も家(いへ)も有(あ)るのではない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
ソフアの傍には、八(や)つ手(で)の鉢植、むかしのままに、ばさと葉をひろげて、乙彦が無心に爪で千切(ちぎ)りとつた痕(あと)まで、その葉に残つてゐる。
火の鳥 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
太「あの野郎何(なん)でも口の先で他人(ひと)を瞞(だま)して銭を借(かり)る事は上手だが、大(で)けえ声では云えねえが、此処(こゝ)な甚藏は蝮野郎(まむしやろう)でよくねえ怖(おっ)かねえ野郎でのう」
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
老女は大学を卒(で)たら着せるのだといって、大島のおついの着物を縫わせ、まだ何年後でなければ卒業しない堀のために、箪笥の抽斗にこの紋服同様の大島のおついをしまっていたのである。
我が愛する詩人の伝記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)
あんな悪漢と、悪霊との巣窟に犯人を収容して、いかにして、その改善を期待することが能(で)きよう! 犯罪人とて、必ずしも悪人とは限らない。
とはいえ、それは象(かたち)で現(で)ているものではない。うかと放言して、味方に徒(いたず)らな緊張を起させ、誤っては、父の失態、また敵に乗ぜられる虚を作る。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
腰附、肩附、歩行(ある)く振(ふり)、捏(で)っちて附着(くッつ)けたような不恰好(ぶかっこう)な天窓(あたま)の工合、どう見ても按摩だね、盲人(めくら)らしい、めんない千鳥よ。
歌行灯 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「意見もし度くなりますよ、あの店へ入ると、八方から美人照(で)りがして、凡(およ)そ男の子なら皆カーツとなりますぜ」
摂津の大物(だいもつ)が浦(うら)に片葉(かたは)の蘆(あし)しか生(で)きないといふ伝説は古い蘆刈の物語に載つてゐる。
御存じの支那の竜門から産(で)ると言われていた視力若返りの霊剤、あれなんかもじつはこの満洲蛇の油だということが、最近偉い博士先生方の御研究によって判明をいたしました。
大抵のものは泣いてしまいます。縦令(よしん)ば歯を食い縛って堪えても、身体の方が承知しないで、きっと熱が発(で)る、五六日は苦しむ。これで大抵のものは降参してしまうのです。
三浦老人昔話 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
エギザミナア紙を見ますと、半月湾国道(ハアフ・ムウン・ベイ・ハイウエイ)の恐しい事件の記事が載(で)ています。
土から手が (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
遥か彼方(あなた)の境内(けいだい)の外れに、菰(こも)張りの掛け小屋が立っていた。興行物(こうぎょうもの)の掛け小屋であった。窩人達の出演(で)ている掛け小屋であった。その掛け小屋の入り口の辺に、豆のような灯火(ともしび)がポッツリと浮かんだ。
八ヶ嶽の魔神 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「あんだ等が百姓だなんて……百姓しねえたって、役場さ勤(で)るが、学校さでも勤(で)たら……」
土竜 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
よく早く出京(で)て来てね。始終上杉さん、上杉さんッていっていらっしゃるから、どんなにか喜ぶでしょう。
誓之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
少し気色(けいろ)の変(かわっ)た男ではあるが、何分にも出身(で)が幕府の御家人(ごけにん)だから殿様好きだ、今こそ牢(ろう)に這入(はいっ)て居るけれども、是(こ)れが助かって出るようになれば、後日或(あるい)は役人になるかも知れぬ
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
彼女は定(き)まって一人で外出(で)た。どんな事があってもこの私と、連れ立って歩こうとはしなかった。
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
ラヴ・レターの見本か? 馬鹿に太(で)ッかいもんでないか。
工場細胞 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
あいにくお吉もいないで関(かま)うこともできぬが、縮こまっていずとずっと前へ進(で)て火にでもあたるがよい、と親切に云うてくるる源太が言葉にいよいよ身を堅くして縮こまり
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「彼奴(きゃつ)一週間後でなければ上京(で)られないと言って来たから、帳場に彼奴(きゃつ)のことを言っておかなかったのだ。まアいいサ、上京(で)て来てくれたに越したことはない。これから二人で出かけよう。」
疲労 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
守っておった令嬢はこいつ少しは乗(で)きるなと疳違(かんちがい)をしたものと見えて「いつか夏目さんといっしょに皆でウィンブルドンへでも行ったらどうでしょう」
自転車日記 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
それに、浅草へ出勤(で)て、お染はまだ間もなかった頃で、どこにも馴染(なじみ)は無いらしく、連立って行(ゆ)く先を、内証で、抱主(かかえぬし)の蔦家(つたや)の女房とひそひそと囁(ささや)いて、その指図に任かせた始末。
第二菎蒻本 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「ふム、成る程。あの大将、なかなかの剛腹者だからな……それで、いったい釧路丸は、どっちの方面へ出漁(で)ているって云ったんかね?」
動かぬ鯨群 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
亀田さんの出獄(で)て来るあてもなくなるし、おめえのおふくろまでが、どんなに嘆くかわかりゃしねえぞ。
かんかん虫は唄う (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一度(ど)汝(そなた)に逢(あ)って置(お)かうと思(おも)って、今日(きょう)はわざわざ老人(としより)の姿(すがた)に化(ば)けて出現(で)てまいった。人間(にんげん)と談話(はなし)をするのに竜体(りゅうたい)ではちと対照(うつり)が悪(わる)いのでな……。
東京のある学校を卒業(で)ますのを待(まち)かねて、故郷へ帰って、心当りの人に尋ねましたが、誰のを聞いても、どんなに尋ねても、それと思うのが分らんのです。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
そいつは肩から首から、とても巨(で)かくて、牛というよりは猛獣に近い。正代は平気でそいつの鼻面をつかまえる。時々近所の人が牝牛をひいてカケてもらいに来るが、それはみな正代の役目だ。
石ころ路 (新字新仮名) / 田畑修一郎(著)
「なあ、武どん。わたしがこういうも、何も卿(おまえ)のためわるかごとすっじゃなかからの。わたしにゃたッた一人(ひとり)の卿(おまえ)じゃ。卿(おまえ)に出世をさせて、丈夫な孫抱(で)えて見たかばかいがわたしの楽しみじゃからの」
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
兇器は今、署へ押収してあるが、新聞にも掲(で)ている通りこの机の上に在った鋭い、薄ッペラな両刃(もろは)のナイフだよ。僕もその死骸に刺さっとる実況を見たがね。
二重心臓 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
赤く潰れたをかしなものが昇(で)てくるといふ
春と修羅 第二集 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「いゝえ。なあに、毒蛾なんて、てんでこの町には発生(で)なかったんです。昨夜、こいつ一疋(ぴき)見つけるのに、四時間もかかったのです。」
毒蛾 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
けれどそれもしばし、彼女はやがてまた元の夢に返った。静かな玄関の座敷、周囲には東洋で製作(で)きた炎えたつような美しい帷張(とばり)がかかっている。
頸飾り (新字新仮名) / ギ・ド・モーパッサン(著)
ところがその後、予備門(今の高等学校)の生徒控室でゆくりなくもこの五分刈の巨頭君に邂(で)逅(あ)って、喫驚(びっくり)して窃(ひそか)に傍人に訊(き)いて、初めてこれが石橋助三郎という人であると教えられた。