“鰐足”の読み方と例文
読み方割合
わにあし100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
悄然しょうぜんとして呟く紺背広こんせびろの技師の一歩前で、これはまた溌剌はつらつとした栖方の坂路を降りていく鰐足わにあしが、ゆるんだ小田原提灯おだわらぢょうちんの巻ゲートル姿でうかんで来る。
微笑 (新字新仮名) / 横光利一(著)
足の構えは、鰐足わにあしになった。目は爛々らんらんときらめき全身に強烈な、兇暴の気が漲った。まるで、おおかみが、いけにえに最初の一撃を与えようとして、牙を現し、逆毛を荒立てたかのようである。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
ている燕尾服が熊の毛色そのままで、袖も長ければズボンも長く、おまけに鰐足わにあしでドタバタと外輪に歩いて始終、他人ひとの足を踏んづけるのだから、いよいよ熊そっくりということになる。