魚捕うおと)” の例文
この名づけ親というのは、無愛想ぶあいそうな、孤独なじいさんで、生涯を、魚捕うおとりと葡萄畑ぶどうばたけで過ごしている。彼は誰をも愛していない。我慢がまんができるのは、にんじん一人きりだ。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
休暇中の魚捕うおとりがたたって、目下気分に動揺を来たしています。ももに太い「くぎ」——つまり腫物はれものができたのです。僕は床にいています。仰向あおむけに寝たきりで、看護婦のおばさんが罨法あんぽうをしてくれます。
にんじん (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)