“鬱心”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
うっしん66.7%
うつしん33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さらぬだに若い孫権、そう励まされなくても、鬱心うっしん勃々ぼつぼつであった孫権。忽ち、その気になって、軍議を会そうとした。
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二の太刀が、寸足らずに、肩から背を浅くぎ落した。然しさっと霧になった血の紅さは、この幾日の間、暗澹あんたんとしていた内匠頭の鬱心うっしんに、ぱっと、紅い花かのように、明るく映った。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わけても、彼女と共に、鉄砲洲の、以前の邸からずっとかしずいて来ている侍女こしもとたえなどは、後室と手をとり合って、この一年半の鬱心うつしんを涙に溶かして泣き晴れたのであった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)