高廉こうれん)” の例文
ほかでもない、かの方術師にしてまた州奉行でもある妖官人高廉こうれんの妖術がまったくきかなくなってしまったことに起因している。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
高廉こうれんあかくちをあいて笑った。黒紗こくしゃぼう黒絹くろぎぬ長袍ながぎ、チラとすそに見えるはかまだけが白いのみで、歯もまた黒く鉄漿かねで染めているのであった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「さよう。仰っしゃる通りだ。高廉こうれんの妖法をやぶるには、我れにおいても妖法に通じた道者を味方の内に招くしかありませぬ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)