驚天動地きょうてんどうち)” の例文
で、いまは最後の手段があるばかりと、途中で咲耶子にもささやいておいたとおりな、驚天動地きょうてんどうちの火ぶたを切ったのである。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その日こそ、じつは驚天動地きょうてんどうちの一大事件が救援艇隊のうえに襲いかかろうとしているのに、まだ誰もその運命に気がついていないらしい。あぶない、あぶない。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
もし、計画が予定どおり進めば、世界を驚かすような「驚天動地きょうてんどうちの大事業」にとりかかることになっている。その時には、お前にもぜひ手伝ってもらわねばならない。
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
これは実に、私に取っては、まるで予期しなかった驚天動地きょうてんどうちの大事件でございました。女は神聖なもの、いやむしこわいものとして、顔を見ることさえ遠慮していた私でございます。
人間椅子 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
つぎにおこる驚天動地きょうてんどうち争闘そうとう御岳山上みたけさんじょうにおけるこのへん大眼目だいがんもくえがくために、あえて、ここに緩慢かんまん数行すうぎょうをついやす筆者ひっしゃ作心さくしん支度したくをゆるしたまえ。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
兄さんの、世界を驚かすような「驚天動地きょうてんどうちの大事業」というのは、ボルネオに関係したことのようにも思われるが、どっちにしても、最後までやり通さなければならない、と思った。
秘境の日輪旗 (新字新仮名) / 蘭郁二郎(著)
Qは、人間よりもすぐれた思考力と、そして惨酷ざんこくな心とを持っているので、もしかれが生きていたなら、こんどはじめる仕事は、われわれの想像をこえた驚天動地きょうてんどうちの大事件であろうと思う。
金属人間 (新字新仮名) / 海野十三(著)