面疔めんちょう)” の例文
面疔めんちょうは一刻を争うと申しますからね。愚図々々していて東京の病院で手後ておくれになる間に此方へ駆けつけることですよ。彼処あすこの敷居を
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
同便どうびんで来た手紙はがきの中に、思いがけない報知が一つあった。二十二日にとめやのきぬやが面疔めんちょうで死んだ、と云うしらせである。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
是は気のこりでございましょうか、と云うと、イヤうでない是は面疔めんちょうに相違ないなどゝ云うが、それは全く見立違みたてちがいで、只今の様に上手なお医者はございません時分で
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
腫物はれものですか、面疔めんちょうというやつですね」「一つ目小僧ですよ」さあ面白くなってきた……。
風流化物屋敷 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)