非難けな)” の例文
と、半分は三土氏を冷かすやうに、半分はつひぞそんな本を読んだ事の無い自分を非難けなすやうに言つた。そして又のつそりと出て往つた。
或は佳作以上で、傑作かも知れん。私は不断紛々たる世間の批評以外に超然としている面色かおつきをしていて、実は非難けなされると、非常に腹が立って、少しでもめられると、非常に嬉しかったのだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
狩野氏はその日は途々みち/\頭の中で倫理学者を非難けなし続けてゐた。孟子は昨日きのふのいさかひも忘れたやうに、その日は横つちよから、ちよい/\気の利いた助言を言つてくれた。