震慄しんりつ)” の例文
ここに至りては予は実にうれしくして、一種言うべからざるの感にうたれて、知らず識らず震慄しんりつして且つ一身は萎靡なえるが如きを覚えたり。
関牧塲創業記事 (新字新仮名) / 関寛(著)
次いで死の廻りに大きいけんゑがいて、震慄しんりつしながら歩いてゐる。その圏がやうやく小くなつて、とうとう疲れた腕を死のうなじに投げ掛けて、死と目と目を見合はす。
妄想 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
それを見る人は神聖なる震慄しんりつに襲はれるのである。
クサンチス (新字旧仮名) / アルベール・サマン(著)