雲壁くもかべ)” の例文
今の男玄関の雲壁くもかべにひたとつきて我を見下すごとく、その首は低くれてわが頭に触るるばかりにて、その眼の球は尺余も、抜け出でてあるように思われたりという。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
今の男玄関の雲壁くもかべにひたと付きてわれを見下すごとく、その首は低く垂れてわが頭に触るるばかりにて、その眼の球は尺余も、抜け出でてあるやうに思はれたりといふ。
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
この人も死ぬる二三年前に夜遊びに出でて帰りしに、かどくちよりまわえんに沿いてそのかどまで来たるとき、六月の月夜のことなり、何心なにごころなく雲壁くもかべを見れば、ひたとこれにつきて寝たる男あり。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)